WiMAX回線のセキュリティは大丈夫? 有効な対策方法を解説する

WiMAXはLTE回線と比較して通信速度が高速で,月間通信容量無制限と魅力的な部分が数多くあります。

WiMAX回線はLTE回線と異なる独自の電波を利用して高速なインターネット環境を提供しています。

ただ,WiMAXは本当に安全な回線なのでしょうか。

もしかすると,速度を優先したあまり,セキュリティに力を入れていないということがあるかもしれません。

今回は,WiMAX回線が本当に安全なのか,これから安全に利用していくためにはどのような対策を取ればよいか,お伝えしていきます。

WiMAX回線はLTE回線や固定回線よりも危険なのか

他のどのインターネット回線にも属していない独自の回線網を構築しているWiMAXは,安全なのでしょうか。

結論から言いますと,LTE回線と同等のセキュリティレベルです。

LTE回線を危険な回線と考えている方は利用してはならないレベルの回線ということになりますが,公衆無線LANと比較すると,比にならないほど安全です。

もちろん,無線技術を用いているわけですから,100%傍受されないという保証はありませんが,それならLTE回線も同じことが言えるのではないでしょうか。

基本的にWiMAXの基地局から契約者が所有しているWiMAX端末までの電波は,WiMAX端末に入れているSIMカードによって復号化されて契約者が利用できるような仕組みになっています。

そのため,WiMAX端末で受信するまでの無線電波を傍受,監視して通信内容を覗き見ることは極めて困難です。

ただ,WiMAX端末から普段WiMAX回線を接続しているPCやスマートフォン,ゲーム機などの機器までは,通常の無線LANと同様の技術が用いられています。

したがって,WiMAX端末から利用する機器までの無線電波は,高度な技術を持っている人であれば通信内容を傍受することは可能です。

これらのセキュリティ対策については,次項で詳しく説明します。

端末のセキュリティを高める

先程も触れましたが,WiMAXでいちばんセキュリティを高めるためには,WiMAX端末と利用機器間の無線電波セキュリティを上げる必要があります。

設定は簡単に行うことができますので,WiMAX契約後何も設定を変更されていない方はこの機会に変更してください。

SSID

WiMAX端末の電源を入れると,WiMAX端末から無線電波が飛び始めると思います。

この電波の存在は,WiMAX端末の近くにある不特定多数のPCやスマートフォンなどで確認可能です。

飛び交っているWi-Fi電波は近くにいれば誰でも知ることができるため,SSIDをデフォルト状態にしておくと,どの機種のWiMAXルーターを利用しているか,どのメーカーの製品を利用しているかなどを特定される可能性があります。

また,WiMAX端末にたまたま脆弱性がある場合には,そのSSID情報をもとにWiMAX端末へ攻撃を仕掛けられ,突破される可能性があります。

このような観点からSSIDは,必ず利用開始前に各自で任意の文字列に変更することが必要です。

パスワード

WiMAXの端末から出ている無線電波に初めて接続するときに必要なパスワードのことです。

WiMAX端末では,デフォルトで無作為に生成した数字の無線パスワードが設定されていますが,パスワードに設定されている文字列が数字のみではかなりセキュリティが低くなります。

技術者であれば,時間はかかってもパスワードを解析することは可能だと思います。

そのため,無線パスワードは必ず英数字を混ぜて利用し,できれば大文字,小文字,記号などをあわせて用いると,さらに強固なパスワードになります。

パスワードの文字数は,12文字以上に設定することが推奨されています。

英数字や記号を組み合わせても6文字や8文字といった少ないパスワードを設定していると,セキュリティが低下してしまいます。

パスワードは最初覚えにくく感じるかもしれませんが,数回入力すれば次第に覚えてきます。

もし,パスワードを紙にメモする場合は絶対に家族や他人に見られることのない場所に保管してください。

特に手帳に書いて持ち運んだり,スマートフォンにメモしたり,クラウドサービスのメモ機能でパスワードを保管する行為は危険ですので,絶対にお止めください。

使用機器ごとに対策

WiMAX端末側でできる対策は,上記でご説明したSSID名称とパスワードの変更です。

しかし,私たちができるセキュリティ対策はまだまだあります。

これからご紹介するのは,使用機器ごとに対策を行う方法です。

各機器でそれぞれに対策を行うことで,さらにセキュリティレベルを高めることができます。

WiMAX回線に接続する場合だけでなく,固定回線やLTE回線と接続する場合にも有効なセキュリティ対策となりますので,ぜひ実践してみてください。

ウイルス対策ソフトの導入

昨今,PCを標的にしたウイルスが蔓延しています。

ウイルスの感染源は,Web上からのファイルのダウンロードや文書ファイルのマクロ機能によるもの,Webページのリンクを踏む行為によるものなど,数え切れないほどたくさんあります。

ウイルスをダウンロードしてしまっても,数ヶ月はPCの内部で潜んで動作せず,利用者がすぐに気づかない場合もあります。

PCウイルスは一度感染してしまうと,PCが起動できなくなったり,PC上に保存していたファイルが外部に漏洩したりと多くの被害を生みます。

また,感染したPCでは完全にウイルスを除去しきれない場合がありますので,OSのクリーンインストール後,再利用することは推奨できません。

Mac利用者の中には,Macはウイルス感染しないから大丈夫だと思っている方もおられるかもしれませんが,そんなことはありません。

今まではWindows用のウイルスが出回っていましたが,現在ではMacに対応したウイルスも姿を見せてきています。

PCはWindowsでもMacでも,必ずウイルス対策ソフトの導入を行ってください。

スマートフォンの場合は,PCより対策が難しくなります。

Androidを搭載しているスマートフォンの場合はウイルス対策アプリが販売されていますので,それらのアプリの導入をおすすめします。

Androidのスマートフォンはスペックがまちまちですので,低スペックの機器にウイルス対策ソフトを入れると,動作がもっさりする場合があります。

そのような場合には,定期スキャンを夜間など普段利用しない時間に設定することで利用中に負荷をかけずに済むと思います。

iOSを搭載したスマートフォンでは,実質ウイルス対策アプリと呼べるものがありません。

Apple側は,iOSがウイルス感染することはないと公言していますが,そのようなことはありません。

感染するときは,iOSでも感染します。

たとえウイルス感染して機器が起動しなくなっても,Apple側は絶対にウイルスによる故障だとは認めません。

もちろん,Androidと比較するとアップデート回数や初期のセキュリティ面ではiOSが勝っているのかもしれませんが,逆に言えば,iOSでは個人でセキュリティレベルを上げることはできません。

OS・ファームウェアを最新状態に

PCでは,1・2ヶ月ごとにウイルス定義やOS,脆弱性修正などのアップデートが配信されます。

それらのアップデートを怠ると,最新状態の機器とアップデートを行っていない機器とで差が生まれます。

緊急を要するアップデートは,利用者にアップデートインストールの選択を託されていない場合が多く自動的にインストールされますが,アップデートが配信されたらすぐにアップデートする習慣をつけておきましょう。

OSやファームウェアのアップデートを行わずにいると,利用している端末のサポートが終了する場合があります。

機器に脆弱性がある場合は攻撃されると対処できなくなりますので,OSやファームウェアのアップデートは必ず行ってください。

ウェブサイトの閲覧は注意

Webサイトでは,必ず閲覧するサイトのURLが「https://」から始まっているか確認してください。

「http://」から始まるURLの場合はそのページの暗号化を行っていません。

暗号化を行っていないWebサイトで個人情報を送信すると,通信内容が傍受された場合に復号化の作業無しで情報が確認できます。

信頼できるサイトが「http://」から始まる場合も,できればサイトを訪問しないのが無難だと思います。

また,サイトの中にはサイト管理者が意図していないリンク先へリダイレクトされるハッキングが行われている場合があります。

そのような場合には,無害なリンクと有害なリンクの区別が非常に難しいです。

万が一,ハッキングを受けているサイトを開いてしまった場合は直ちにブラウザを閉じてください。

1人での対処が難しい場合は,周りの方に相談してください。

メールの添付ファイルは要注意

メールでは添付機能を利用してファイルをやり取りできますが,送られてきたファイルにウイルスが含まれていることがあります。

最近では,オフィスファイル(Word,Excel,PowerPoint)のマクロという機能を利用してウイルスを自動的にダウンロードし,実行する手口が多発しています。

メールの添付ファイルをダウンロードした場合は,まずウイルス対策ソフトを利用してウイルスチェックを行ってください。

問題がなければ開いていただいても構いませんが,「マクロを有効にする」というボタンが出現した場合には,安易に「有効」ボタンを押さないでください。

そのオフィスファイルで単にマクロ機能が利用されている場合もありますが,ウイルスだった場合,マクロを有効にしてしまうとウイルスを取り入れるスクリプトが実行されてしまいます。

マクロ機能がそのオフィスファイルで利用されているかわからない場合は,一度管理者の方へ相談されることをおすすめします。

結論: 通常のセキュリティ対策は必要だが,特にセキュリティが低いわけではない

WiMAX回線は,LTE回線とほぼ変わらないセキュリティレベルですので,通常利用の場合は安心してご利用ください。

WiMAX端末のSSID情報と無線パスワードの変更,各自の利用機器でウイルス対策ソフトを導入するなどの措置は行うようにしてください。

ウイルス感染は頻繁には起こりませんが,感染した後,後悔することになりかねません。

これからも快適なインターネットライフを送るために,自分でできる対策はしっかり行ってくださいね。

 

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