今まで通信容量が無制限に近いインターネットサービスといえばWiMAXだったような気がしますが,最近は風向きが変わり始めています。
今までも3大キャリア(au・docomo・Softbank)では通信容量に制限がないプランを8,000円近い値段で販売していました。
ほとんどの方は,毎月8,000円支払うくらいならWiMAXを半額で使った方が良いという意見を持っていました。
しかし,最近になって楽天モバイルでUN-LIMITプランなるものが登場し,月々2,980円で利用できる画期的なサービスが誕生しました。
これではWiMAXの良さがなくなってしまうのではと私も詳しく調べてみましたが,どうやらWiMAXほど優れたサービスではなさそうなのです。
そこで今回は,WiMAXは本当に楽天モバイル UN-LIMITプランより優れているのか,楽天モバイルのサービスを中心にじっくりお伝えします。
目次
楽天モバイルとは
楽天モバイルは楽天モバイル株式会社が運営していて,サービス自体は2017年に開始しています。
当時は他の携帯電話会社と同様にいくつものプランが混在していて,決して安いとは言えない状態でした。
でも,2020年に入って新プランを発表し,これまで複数あったプランが1つに統一されました。
同時に,数量限定で月々の利用料金が1年間無料になるキャンペーンも大々的に行い,2020年06月には契約回線数が100万を突破したほどです。
また,新プラン開設に伴って楽天モバイルの独自回線を整備し,自社回線下では通信容量を気にすることなく利用できる強みを打ち出しました。
楽天モバイルでは将来的に全国で5G回線の提供を行うことを理由に,2020年09月にプラン名をUN-LIMIT Vに変更しました。
現在は5Gの利用できるエリアは少ないと思われますが,整備が進めば都心部ではいち早く体験できるかもしれません。
楽天モバイルのメリット
このように様々な変革を行っている楽天モバイルは,利用するメリットがたくさんあります。
ここからは楽天モバイルが売りにしていて,実際にメリットであるといえる部分について詳しくご説明します。
料金プランが1つだけ
先程もお伝えしましたが,楽天モバイルでは選択できる料金プランが1つだけです。
良く言えばわかりやすい,悪く言えば選択肢がないですよね。
しかし,今まで他の携帯電話会社で契約できるプランに独自性は見られませんでした。
各社の料金は多少違うものの,月間通信容量を少し多くしたり少なくしたりといったことだけでした。
通信容量が多いのは「たっぷりプラン」,少ないのは「ぴったりプラン」など名称は色々ですが,本当に優れているプランはどこにも存在していませんでした。
そんなときに楽天モバイルが1プランのみで容量制限なしを発表したわけですから,当然魅力に惹かれるのも無理はありません。
月額料金も2,980円と安く,WiMAXの月額料金も負ける結果となりました。
契約期間の設定無し
楽天モバイルのUN-LIMITプランは,契約期間についてもWiMAXの弱点を突いてきました。
WiMAXでは最低利用期間を設ける代わりに月額料金が安く済むことを特徴の1つとしていますが,契約期間がなく,元々の月額料金でも楽天モバイルに負けてはどうしようもありません。
短期で利用したい場合にも使えますし,お試しで気軽に申し込むこともできます。
これまでも他社の縛りなしプランはありましたが,データ専用SIMのみで音声通話が可能なプランでは最低でも1年の利用期間を定めているところが大半でした。
スマホとセットで契約可能
楽天モバイルでは,自社で選定したスマホを販売しています。
スマホは,AQUOSシリーズやGalaxyシリーズ,Xperiaシリーズなど有名メーカーのものや楽天モバイルオリジナルの超小型スマホRakuten Miniなどが販売されています。
また,楽天モバイルではスマホとセットで契約すると,スマホ端末代金相当が楽天ポイントで付与されるキャンペーンも実施しています。
スマホとのセットプランでも契約期間に縛りがないため,機種によっては実質無料でスマホを手に入れることができてしまうのです。
楽天モバイルのデメリット
こんなにたくさんのメリットがある楽天モバイルですが,デメリットと感じる点もいくつかあります。
特に,月間通信容量無制限の条件については異議を唱えたくなります。
そこで,この項ではどのような点で不便を感じるのかご紹介します。
無制限の通信容量には裏がある
通信容量制限が一切ないことを謳っている楽天モバイルですが,実は制限がないわけではないのです。
楽天モバイルでは,自社回線網を利用できる楽天回線エリアと他社回線を利用するパートナーエリアの2種類があります。
楽天回線エリアでは通信容量に上限がないのですが,パートナーエリアでは月に5GBまでの厳しい制限が適用されます。
パートナーエリアはau回線網を利用しているため楽天回線エリア外もカバーできており,楽天回線エリアを離れると自動的にパートナーエリアに接続されるようになっています。
これではauの回線を契約しているのと変わりなく,かつ5GB/月で2,980円支払っていると考えると少し割高に感じるのは私だけでしょうか。
楽天回線エリアが狭い
楽天回線エリアはサービス開始当初と比べると多少は広がったものの,接続できる場所はまだまだ少ない印象です。
先程「au回線を契約しているのと変わりない」と表現方法したのは,そのためです。
また,サービス提供エリアマップでは楽天回線の使用が可能な場所でも,実際にはパートナーエリアに接続されてしまうといったケースも多く見られます。
楽天モバイルでは契約者自身が回線を選択できるようにはなっていないため,楽天モバイルの回線を利用するということはパートナーエリアでの通信も許可するということになってしまうのです。
楽天回線エリアで通信していると思っていても勝手にパートナーエリアに切り替わってしまうときがあるため,注意が必要です。
iOS端末は使用不可
楽天モバイルは正式な携帯電話会社として認められていないため,iPhoneやiPadでは利用できません。
iOS端末で楽天モバイルが使えるようになったという声をよく聞きますが正攻法ではありませんので,端末の不具合が発生しても自己責任となります。
また,楽天モバイルは独自回線を提供している影響で,他の携帯電話会社とは異なる周波数帯の電波を使用しています。
そのため,iOS端末ではそもそも受信できないようになっている周波数帯を使用している場合もあります。
楽天モバイルが認証に通れば,今後のiOSアップデートで仕様が変更される可能性もありますが,現時点では先行きが不透明で推奨はできません。
WiMAXの特徴
楽天モバイルは便利でコスパ最高のサービスのように見えますが,実際はそうでもないことが分かりました。
ここからは,WiMAXが楽天モバイルとどのような点で異なるのか,詳しくご紹介します。
高速通信が可能
WiMAXも独自の通信網を整備していますが,楽天モバイルと違い,LTE回線ではありません。
高周波数帯の電波を使用していることもあり,楽天モバイルや携帯電話各社が提供している回線網とは比にならない速度が提供されています。
最新ルーター端末を利用すると,最大1Gbpsの高速通信を実現できます。
1Gbpsは光固定回線に匹敵する速度で,楽天モバイルと大きく異なる点といえます。
月間通信容量に制限なし
WiMAXでは,1ヶ月に利用できる通信容量に上限を設けていません。
3日で10GB以上利用すると,超過した当日の18時~翌日02時の間は通信速度が実施されますが,最大通信速度は1Mbpsとそこまで遅くはなりません。
1Mbpsはウェブサイトの閲覧やLINEの送受信,音楽配信サービスの利用程度では全く問題ない速度です。
よほど大容量のデータを送受信したり,長時間動画を閲覧したりしない限りは,1人で3日間10GB以上を使用することはありませんので,安心してください。
サービス提供エリアが広範囲
WiMAX回線は,ほぼ全国で利用できるように運用されています。
高周波数帯の電波を利用している影響で多少繋がりづらく感じるエリアは存在しますが,都心部では問題なく利用できます。
特に市街地など人口が多い場所では基地局が積極的に整備され,ますます利用しやすくなっています。
楽天モバイルの自社回線エリアはカバーしきれていない場所でも,WiMAXなら問題なく通信できることが多くあります。
工事不要で最短翌日利用開始
WiMAXでは,契約から実際に利用できるようになるまでのスピードを重視しているプロバイダーがあります。
GMOとくとくBBでは当日受付時間までに契約が完了すると,ルーター端末を最短即日発送してくれるサービスが,Broad WiMAXでは近くに店舗があれば最短当日に店舗受け取りできるサービスが展開されています。
一刻も早く試してみたい,といったニーズにお応えできますので,ぜひご検討ください。
契約から利用開始までがスムーズに行えるWiMAXは,非常に魅力的ですね。
キャンペーンが豊富
WiMAXでは随時キャンペーンを行っています。
キャンペーン内容は様々ですが,主にキャッシュバック型と値引き型の2種類があります。
GMO とくとくBBでは新規利用者を対象に最大31,000円の高額キャッシュバックキャンペーンを実施中です。
BIGLOBEは口座振替を選択できるプロバイダーとして人気で,口座振替決済の方も対象となる15,000円のキャッシュバックプログラムが利用できます。
また,Broad WiMAXでは月々の利用料金を自動的に割引するサービスが提供されており,キャッシュバックを受け取り忘れる心配もありません。
各プロバイダーではお得に利用できるキャンペーンやプログラムが数多く展開されていますので,一度ご確認いただければと思います。
圧倒的にWiMAXが優れている
ここまで,楽天モバイルの強みと弱点をそれぞれWiMAXと比較してきましたがいかがでしたか。
もしかすると,WiMAXより楽天モバイルの方が優れていると感じる方もおられるかもしれません。
このサイトでは総合的な判断のもと情報を提供していますので,お住まいの地域によって2つのサービスの利便性が異なる場合があります。
自身にあったベストな回線を選択いただき,後悔しない快適なインターネットライフをお過ごしください!
とくとくBBは,インターネット関連業を幅広く手掛けるGMO社によって運営されているプロバイダー。最大31,000円のキャッシュバックキャンペーンを実施しており,ルーター端末代金は無料。
Broad WiMAXは,月額料金が安いので余分な出費を抑えられる。一部の地域で店舗受け取りサービスが利用でき,最短当日から使い始められる。他社回線からの乗り換えで違約金を負担してもらえるのも魅力的。
カシモWiMAXは毎月利用料金が割引され,3年目も安く利用できる。ルーター端末は最新機種の取り扱いがあり安心である。使い方がわからないときは電話1本で手厚いサポートが受けられる点も高評価。
BIGLOBEは最低利用期間が1年で短いため,気軽に試すことができる。ルーター端末ありのプランを契約すると,15,000円のキャッシュバックが受けられる。口座振替決済に対応しており,利用しやすい。
SPACE Wi-Fiはレンタル型サービスで,契約期間に縛りがない。月単位で契約でき,出張や旅行時に重宝する。事務手数料や端末代金などの初期費用や違約金は一切必要なく,手軽に利用できるのが特徴である。