ズバリWiMAXとLTE回線の違いは? それぞれの特徴を解説する

「WiMAXとLTEって使える場所一緒でしょ。」
「なぜスマホで繋がる場所でWiMAXが使えないの?」

このように普段スマホで利用しているLTE回線とWiMAX回線を比べがちになるのは,私だけでしょうか。

ほとんどの方がWiMAXの利用できるエリアなんて,いちいち考えたことはないと思います。

でもWiMAXとLTE回線を細かく比較してみると,それぞれの得意不得意があるのです。

今回は,WiMAXとLTE回線を両方利用している私が,2つの違いをお伝えします。

疑問を持っている方々にこの記事が少しでも役に立てばいいなと思います。

WiMAXとLTEの違い

WiMAXとLTE回線では明確な違いがあります。

大きく分けて,通信速度とサービス提供エリアです。

なぜ,このように2つの回線で違いが生まれるのか,細かく分けてご説明します。

WiMAXとLTEでは周波数帯が異なる

実は,WiMAXと普段私たちが利用しているLTE回線では電波の周波数帯が異なるのです。

どちらの回線も複数の周波数帯を利用しているのですが,WiMAXとLTE回線は根本が異なります。

LTE回線の場合,障害物に強い周波数帯の電波,速度が速い周波数帯の電波というようにそれぞれの役目が異なる電波を出しています。

「プラチナバンド」と呼ばれているのは,まさに障害物に強い周波数帯の電波を指します。

このプラチナバンドのおかげで,私たちは山間部やビルの中で快適にLTE回線を使えています。

一方WiMAXはというと,こちらもいくつかの周波数帯の電波を利用するものの,プラチナバンドほど障害物に強い周波数帯の電波は使用していません。

地下や高層ビルが立ち並ぶオフィス街などでは,WiMAXの基地局が近くに無い限り,圏外になりやすい傾向があります。

サービス提供エリアの違い

WiMAXの回線はLTE回線とサービス提供エリアが異なります

WiMAX自体はLTEより歴史が浅いこともあり,カバー率は圧倒的にLTEに負けています。

LTE回線は全国のエリアカバー率が99%であるのに対して,WiMAXは90%前後です。

WiMAXでも都心部を中心に多くの利用者がいるエリアでサービス提供エリアを拡大していますが,地方まではなかなかカバーしきれていないのが現状です。

WiMAX・LTE それぞれを利用する利点

WiMAXは月額料金が安い

業者 月間通信容量 月額料金
au 無制限 7,500円
docomo 無制限 7,500円
Softbank 50GB 6,000円
UQ WiMAX 無制限 4,000円

LTE回線は月々の利用料金が高くなりがちで,3大キャリア(au・docomo・Softbank)を利用していると,月8,000円ほど支払っている方も少なくないのではと思います。

最近では,格安SIMと呼ばれる大手から回線を借りて格安料金でLTE回線を提供する業者も多くなりましたが,それでもLTE回線の料金が高めなのに代わりはありません。

上記の表を見てみると,WiMAXが圧倒的に優れているのが分かります。

LTE回線が5,000円を上回るのに対してWiMAXは5,000円を切っており,LTE回線では実現できない価格設定となっています。

WiMAXは月間通信容量が無制限

WiMAXでは月間通信容量無制限で提供しているため,この質に勝てるモバイルネットワーク通信業者はありません。

少し前に「どんなときもWi-Fi」という月間通信容量完全無制限で使い放題のLTE回線系サービスが一世を風靡しましたが,そのサービスも供給元からネットワーク通信量を確保しきれずに,あっけなく終了しました。

その他にもSoftbankの法人向けLTE回線を一括契約して,データ専用SIMとして格安料金で貸し出す業者もありますが,最近では月100GBを利用すると通信制限に引っかかるとの声も多数聞きます。

新型コロナウイルスの影響で日本での在宅勤務率が高まったこともあり,ネットワーク利用が多くなった影響でSoftbankが予告なしに通信制限をかけていたというのが真実です。

この影響で多くの通信業者が利用料金の値上げ,通信容量の大幅低下を迫られています。

現状を考えると,WiMAXではUQが独自に敷設した回線網を利用しているため,通信網の確保は問題ないのではと思います。

LTEは全国ほぼどこでも使える

LTE回線は,WiMAX回線と比較してサービス提供エリアが広いことが特徴の1つです。

山奥で宿泊する際や地方にお住まいの方々は,LTE回線が強い味方となります。

特に,WiMAXでは高速道路や新幹線のトンネル,地方の旅館等ではほぼ100%圏外表示になりますが,LTE回線で圏外となることはほとんどありません。

LTE回線網を1つ用意しておくことで,災害時にもサービス提供エリアを意識することなく,スムーズなインターネット利用が可能になります。

LTEは自分にあったプランを選べる

【3大キャリア・格安sim・WiMAXの月額料金 表】

WiMAXはライトプランとギガ放題プランの2プランのみですが,LTE回線は選択の幅が広がります。

通信容量タイプ別に選べるプランがあり,LTE回線を提供しているプロバイダーも豊富にあるため,ご自身にあったピッタリのプランを選択できます。

普段ネットワーク通信を頻繁に利用されない方は,通信を抑えることも可能です。

結論: WiMAX・LTE回線 どちらが良いとはいえない

WiMAXとLTE回線にはそれぞれ,得意とする分野と苦手とする分野が存在します。

WiMAXはの強みは月間容量無制限での利用は最安というところです。

LTE回線の強みは全国のエリアカバー率が99%で,豊富なプランから選べるところです。

  • 地方や移動が多い方: LTE
  • 都心部で通信容量無制限に使いたい方: WiMAX

というように考えてみても良いかもしれません。

 

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