最近は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から,テレワークで対応している企業も増えてきています。
一方,Go Toキャンペーンも行っていることから,出張や旅行に行こうと考える方もおられるのではないでしょうか。
そんなテレワークや移動中に必要なのが,インターネット。
インターネットがあればテレビ会議をすることもできますし,暇つぶしに動画を視聴することもできます。
特にテレワークを行う際や移動中は,スマートフォンではなくタブレットやPCを使う方が多い印象です。
そこで今回は,格安SIMとスマートフォンの組み合わせてテザリングは利用できるのか,注意点とともにお伝えしていきます。
目次
テザリング機能とは
まず,テザリングとは何なのか。
今回の場合は,格安SIMを利用しているスマートフォンをアクセスポイントとして設定することで,PCやタブレットなどのモバイル回線を契約していない機器でもインターネットが利用できるようになる機能のことです。
簡単に説明すると,スマートフォン自体がWi-Fiルーターに変身するということです。 (Wi-Fiで接続する場合)
テザリング機能の有無は使用するスマートフォンの機種にもよりますが,現在ではほとんどの端末がこの機能を搭載しています。
Androidの場合はテザリング,iOSの場合はインターネット共有という名称になっていて,簡単にセットアップができるのでぜひ試してみてください。
テザリングの種類
様々な機種のスマートフォンでテザリング機能が利用できますが,実はテザリングにもいくつか種類があるのです。
今回は,3種類のテザリングについてご紹介します。
Wi-Fi接続
前項でご説明した,スマートフォンがWi-Fiルーターに変身するというのは,Wi-Fi接続モードを利用した場合のことです。
テザリング機能のほとんどは,このWi-Fi接続を利用します。
無線LAN接続は汎用性が高く,ほとんどのインターネット接続対応機器をつなげることができます。
ただ,既にWi-Fi接続で通信を行っている場合は,Wi-Fiを切断しなければテザリング機能を利用できません。
理由は,テザリング機能でもスマートフォン内のWi-Fiモジュールを使用するためです。
Wi-Fiを受信しながら送信することはできないため,テザリングを有効にすると自動的にWI-Fiが切断されます。
また,Wi-Fi接続の場合はほぼ2.4GHz帯で使用することになります。
2.4GHz帯は対応機器が多い反面,他の機器が電波を発信していると干渉を起こしやすくなりますので,ご注意ください。
Bluetooth接続
実は,Bluetoothを使用してもインターネットを共有することができ,Wi-Fi接続で干渉を起こした場合にBluetoothでの接続が有効です。
しかし,ほとんど用いられない上,通信速度もWi-Fiより遅いため,あまりおすすめできません。
加えて,Bluetoothは近距離通信技術であることから,テザリング設定を行ったスマートフォンとPCやタブレット機器との距離は近くなくてはなりません。
Bluetoothはちょっとした障害物でもすぐに電波が弱くなってしまいますので,利用する際は気をつけるようにしてください。
対応機器についてもBluetoothが利用できるすべての機器ではなく,PCやタブレットなどのコンピュータが内蔵されている端末に限られます。
USB接続
端末によってはUSBによるテザリング機能が利用できます。
主にはPCとの接続に限られますが,Wi-FiやBluetoothで接続するよりも速い通信が可能です。
ただし,LTE回線は元々遅いことが多いので,USB接続を行っても大差ない速度しか出ないかもしれません。
そして,USBテザリングを行う際は,スマートフォンメーカーが提供している専用ソフトウェアを導入しなければならない場合があります。
特に中華スマートフォンの場合,ソフトウェアの安全性が疑われますので,ウイルスチェックをせずに導入するのはお止めください。
格安SIMでテザリングする時の注意点
格安SIMとスマートフォンの組み合わせでテザリングを行う際は注意しなければならない点があります。
データ通信量
格安SIMではデータ通信量が決まっていて,大手キャリアほど大容量のプランはありません。
したがって,皆さんがご契約しておられるプランも小容量のものであると考えられます。
そのため,テザリングで接続しっぱなしにしていると,瞬く間にデータ容量がなくなっていきます。
PCの場合,Wi-Fiに接続していると勝手にアップデートファイルをダウンロードすることがありますので十分に注意してください。
なるべく利用する間だけ接続するようにして,席を離れる際はテザリングを切断するようにしましょう。
スマホのバッテリー
テザリングを行う際にもう1つ注意しなければならないのが,テザリング機能を有効にするスマートフォンです。
スマートフォンのバッテリーは通常であれば半日以上持ちますが,テザリングを行うと半日も持ちません。
テザリングはバッテリーの消費が激しくなる機能ですので,覚えておくようにしましょう。
また,同時接続する機器の台数や帯域の使用頻度によってもバッテリー持ちは異なりますので,不安な方はモバイルバッテリーを持参するようにしてください。
スマホの機種
テザリングはスマートフォンの機種によって,使用できな場合があります。
使えない機種は稀ですが,古い端末の場合によく見られます。
他にも,回線の種類と端末の相性が悪く,テザリング機能の有効化に失敗するケースがあると聞きます。
各格安SIMプロバイダーのホームページには,動作確認を行った端末一覧の情報が開示されていますので,その情報に沿って使用する端末を決めるようにしてください。
公衆無線LANを使うのもあり
格安SIM事業者によっては,無料もしくは有料オプションで公衆無線LAN接続サービスを提供していることがあります。
公衆Wi-Fiは,主に駅構内やコンビニ,飲食店,宿泊施設,商業施設など人が集まりやすい場所で利用できるようになっています。
頻繁にカフェや飲食店で仕事をされる方は,公衆Wi-Fiを契約することでテザリングを行う必要がなくなるかもしれません。
利用したい場所でPCやスマートフォン,タブレットのWi-Fi接続設定を開くと,その場所で利用できるネットワーク名が表示されます。
Wi2squareやWi2premiumなどの「Wi2」という名称がついているネットワークは,ワイヤ・アンド・ワイヤレスが提供しているエリアです。
「mobilepoint」という名称がついているネットワークは,BBモバイルポイントの提供エリアですので,興味があれば調べてみてくださいね。
テザリングはデータ容量とバッテリーに注意
今回は,格安SIMでテザリングは利用できるのかというテーマでお送りしてきました。
テザリングが利用できないことはほとんどありませんが,au回線と一部非対応機種を組み合わせると,正常に動作しないことがあります。
そのため,くれぐれも格安SIM事業者が開示している動作確認機種一覧を参照するようにしてください。
また,テザリングでは,気づかないうちに膨大な通信量を消費してしまうケースが多く見られます。
スマートフォン側のバッテリー消費も通常より早くなりますので,注意しながら使うようにしてください。
スマートフォンのバッテリーが完全になくなってしまうと,スマホに登録している交通系ICカードなどでの決済も利用できなくなりますのでお気をつけください。
最後に,当記事をご覧いただきありがとうございました。
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