格安SIMでも電話かけ放題は使える? 各プロバイダーを徹底比較する

大手キャリアでは通話し放題のプランが提供されており，気軽に電話できる体制が整っています。

しかし，格安SIMは大手キャリアよりも利用料金が安くなっている分，契約者によって使わない可能性があるサービスはオプション扱いになっています。

電話かけ放題についても同様で，格安SIMでは月々の利用料と別に追加料金を支払って利用する仕組みです。

そこで今回は，どの格安SIMプロバイダーがおすすめなのかご紹介していきます。

かけ放題の意味

先程もご説明したように，大手キャリアでは元々あるプランにかけ放題サービスが付随していることが多い一方，格安SIMではオプション扱いになっています。

しかし，大手キャリアと格安SIMの違いはこれだけではありません。

実は，「かけ放題」でも，それぞれの事業者によって意味合いが異なってくるのです。

大手キャリア

大手キャリアではかけ放題プランを選択したり，かけ放題オプションをつけることで，定額で音声通話が利用できるようになります。

3大キャリア(au，docomo，Softbank)では，かけ放題プランの場合，無制限に電話することができます。

電話の種別(固定電話か携帯電話かなど)や通話時間，利用時間帯によってサービスが適用外になるようなこともありません。

そのため，基本的にいつ，どこで，誰に電話しても定額料金以外に通話料が発生することはありません。

格安SIM

現在では10社以上の格安SIM事業者がありますが，すべての事業者でオプションとして提供されています。

しかし，格安SIMのかけ放題は大手キャリアとは異なり，「1回あたり10分以内なら無料」「月間で60分以内までは無料」といったサービス内容になっていることがほとんどです。

そのため，格安SIMでかけ放題オプションを選択しても，大手キャリアと同様のサービスが受けられるわけではありませんのでご注意ください。

かけ放題が使える格安SIMプロバイダー

上記では，大手キャリアと格安SIMの異なるサービス内容について確認してきました。

ここからは，かけ放題オプションが提供されている格安SIMプロバイダーを一挙にご紹介します。

各社10分/回のかけ放題オプションを提供していますが，その中でもUQ mobileが断トツで安く，その他はすべて800円台になっています。

また，UQ mobileとY! mobile，イオンモバイルの3社は，大手キャリアのように無制限でかけ放題のオプションを展開していることも伺えます。

ただ，イオンモバイルはUQ mobileやY! mobile，大手キャリアとは違ったサービスで使い勝手も大幅に異なりますので，後ほど詳しくご説明します。

UQ mobile

UQ mobileはauのグループ会社で，サブブランドとして展開されているサービスです。

そのため，Y! mobileを除く他の格安SIMプロバイダーとは少し異なる経営体制になっています。

かけ放題オプションとして，下記のサービスを提供しています。

「10分/回」と「60分/月」では200円も差があるため，月間で60分も通話をしない方は安い方を選択するのもありだと思います。

また，UQ mobileはauのサブブランドということもあり，通信品質に優れていてサポート体制も万全ですので，初心者の方でも安心してご利用いただけます。

Y! mobile

Y! mobileはSoftbankのグループ会社で，UQと同様にサブブランド展開されているサービスです。

スマホベーシックプランには，1回あたり10分以内であれば通話料が無料になるサービスが付属していて，他社との差別化が図られています。

なお，10分/回のかけ放題サービスはオプションとしては提供されおらず，利用するにはスマホベーシックプランへの加入が必須になります。

他にも「スーパーだれとでも定額」オプションも提供されており，こちらは無制限のかけ放題を利用できるサービスです。

「スーパーだれとでも定額」はどのプランと組み合わせても利用でき，大変お得になっています。

▼スーパーだれとでも定額

mineo

mineoはオプテージという関西電力系の会社が運営しており，光回線のeo光で有名な事業者です。

料金プランは非常にシンプルで分かりやすく，幅広い年齢層の方に支持を受けています。

トリプルキャリアを取り扱っていて，どの端末で使っても相性の良いと評判です。

肝心のかけ放題オプションは3種類用意されていて，バリエーションも豊富です。

LINEモバイル

LINEモバイルは，チャットアプリ「LINE」で知られるネイバーグループとSoftbankグループが共同運営しています。

LINEモバイル独自の「LINEデータオプション」を提供しており，LINEの送受信に通信容量が消費されないため，若者に魅力的なサービスとなっています。

また，「いつでも電話」オプションを利用することで，10分以内の国内通話が何度でもかけ放題になるので，通話が多い方にはおすすめのプロバイダーです。

OCN モバイルONE

OCN モバイルONEは，NTTコミュニケーションズが運営する格安SIMサービスです。

大手のNTTグループが手掛ける事業のため，安心して利用できること間違いなしです。

端末を超格安で販売する会社で，Amazonタイムセールなどで1円端末(端末購入後はOCN モバイルONEへの加入が必須)が登場することもあります。

月々の利用料金も他社より安い傾向があり，気軽に利用することができます。

かけ放題オプションは10分以内の通話が何度でも利用できるサービスの他，毎月よく電話する電話番号の上位3番号分の通話を無料にできるサービスなどが提供されており，頻繁に同じ相手と通話する方におすすめできるプロバイダーです。

イオンモバイル

イオンモバイルは全国にあるイオンモールやダイエーなどを展開するイオングループが運営を行っている事業者です。

イオンモールの実店舗でも契約が可能で，インターネット完結型が不安な方にも利用しやすくなっています。

月々の利用料金がOCN モバイルONEと同様に業界最安級で，データ容量も500MB～50GBまで用意されています。

イオンモバイルでは，UQ mobileやY! mobileのように完全無制限で音声通話が利用できる定額オプションが利用できます。

ただ，定額オプションが適用されるのは付与される050電話番号で発信した場合のみで，通常の携帯電話番号では通話無制限にはなりません。

すなわち，新しい電話番号を持つことに抵抗がなければ利用できますが，今まで利用してきた番号をそのまま使いたい方は通話無制限オプションを利用できないということなのです。

050IP電話というのは電話回線網ではなく，インターネット回線を利用してかける電話サービスのことで，インターネット通信が不安定な場所で利用すると，音声が途切れたり，うまく聞き取れなかったりすることがあります。

通話品質は音声通話よりも050IP電話の方が悪いので，その点を理解した上で契約するようにしてください。

なお，10分かけ放題のオプションも提供されており，こちらは通常の音声通話で利用できますので，高品質で通話したい方にもおすすめです。

IIJmio

最後はIIJmioです。

IIJmioは，インターネットイニシアティブが運営する格安SIMサービスです。

IIJmioは老舗プロバイダーで，最新端末の取り扱いがあることも高評価ポイントです。

料金プランはシンプルな作りになっており，初心者にもおすすめできる事業者です。

加えて，他社では展開していない通話のみが利用できるプランも販売されており，データ通信が不要な方も安価に利用できる仕組みになっています。

通話が多い方は，格安SIMで定額サービスを利用しよう

ここまで，各社の定額通話サービスを比較してきました。

携帯電話からの発信は意外と料金が高くなってしいますので，1ヶ月に5分以上の通話を10回以上される方は定額サービスへのご加入をおすすめします。

また，格安SIMの各プロバイダーでは，通話料金20円/秒が，半額の10円/秒になるサービスを展開していますので，まだ利用していない方はぜひご活用ください。

各社独自の通話サービスを用意していますので，自分にあった事業者を選ぶようにしてくださいね。