ウサギさん
今回はこのような疑問を解決します。
最近は格安SIMが人気になり始めていますが,ある手続きを複数回行うことでブラックリストに載る可能性があるのです。
特に格安SIMでは契約期間に縛りがないため,容易な契約・解約は要注意です。
今回は格安SIMのブラックリストとは何か,何が原因で登録されてしまうのか詳しく解説します。
目次
格安SIMでブラックリスト入りとは
格安SIMではブラックリストに登録されてしまうと契約ができなくなります。
具体的には申し込み手続きをした後に事業者から電話がかかってきたり,メールが送られてきたりして契約を断られます。
格安SIMでも大手キャリアが持っているブラックリストを共有しているため,悪質な行為を繰り返すとすべての事業者が契約を拒否します。
ただ,格安SIMで契約を断られても必ずブラックリスト入りしているとは限りません。
- 本人確認書類に不備がある
- 利用できないクレジットカードで契約しようとしている
- 年齢制限を満たしていない
このようなことが原因で契約申し込みが受理されないこともありますが,これらの項目に該当しない場合はブラックリストに入っている可能性があります。
次項で格安SIMが参照するブラックリストについて見ていきましょう。
格安SIM契約時に確認する情報
格安SIMでは申し込みが行われると,いくつかの観点から審査を行います。
氏名や住所,生年月日などの内容はもちろん,国内在住か,決済カードや口座が本人のものであるかなどを確認します。
その後,ブラックリスト入りしていない人物かどうか確認する作業を行います。
格安SIMで確認するブラックリストは大きく分けて3つに分類されます。
携帯電話会社のブラックリスト情報
はじめに,携帯電話会社が独自に作成しているブラックリストデータベースと照合されます。
このデータベースはそれぞれの事業者が管理しており,料金の滞納や端末料金の未払いが発生した場合に記録されます。
過去に利用料金や端末代金を踏み倒した場合はその事業者に履歴が残っていますので,数年後に再契約をしようとしても拒否されます。
信用情報機関
次に信用情報機関に登録されていないか確認します。
信用情報機関はクレジットカードや住宅・自動車ローン,公共料金などの支払いに関する情報を収集・共有している組織で,「全国銀行個人信用情報センター (KSC)」「株式会社シー・アイ・シー (CIC)」「株式会社日本信用情報機構 (JICC)」の3つが管理しています。
主に割賦契約(端末料金を分割で支払う方法)での審査に利用し,信用するに値しないと判断された場合は審査落ちとなります。
端末代金の支払いはローンと同様の扱いになり,分割購入した段階で信用情報機関に支払いデータが共有されます。
そのため,毎月の利用料金と端末代金をまとめて支払っている場合は1回の滞納でもローンの未払いと同じ状況になり,信用情報機関のデータベースに滞納や遅延の情報が記録されます。
信用情報機関に何らかの情報が記録された状態を「ブラックリスト入り」と呼びます。
信用情報機関に情報が載ってブラックリストになってしまうと,様々な会社が審査を行う際に確認するため,新規でクレジットカードが利用できなくなったり,住宅ローンが組めなくなったりします。
一部の信用情報機関では手数料を支払うことで自分の信用情報を開示することができますので,気になる方は確認してみても良いかもしれません。
したがって,一括購入した端末で格安SIMを利用している場合は利用料金を滞納しても信用情報機関に掲載されることはありません。
電気通信事業者協会のブラックリスト
最後に電気通信事業者協会のブラックリストに入っていないか確認されます。
電気通信事業者協会には携帯電話会社を運営する企業のほとんどが加入しており,携帯料金未払い者の情報を会員同士で共有しています。
本協会のブラックリストは信用情報機関とは違い,クレジットカードやローンなどの情報は含まれませんが,端末代金を一括購入していても毎月の利用料金を滞納すれば,電気通信事業者協会のブラックリストに記録されることになります。
あくまで電気通信事業者間でのみ保管・共有される情報ですが,多くのインターネット事業者が加入しているため,このブラックリストに入ってしまうとネット回線の契約が極めて困難になるのです。
このリストの確認は不可能で,登録されているかどうか調べることはできません。
格安SIMでブラックリストに入ってしまう理由
格安SIMでは通常の使い方をしていればブラックリストに載ることはありません。
しかし,キャンペーンを多用したり,規約の抜け道を乱用したりするなど悪質な行為を続けているとブラックリストに登録されてしまい,今後一切利用することができなくなってしまいます。
今回はブラックリスト入りしやすい3つの行為について解説します。
料金滞納
基本的に携帯電話料金は後納であるため,ある意味信用がなければ契約することはできません。
契約できたとしても決済日に引き落としができなかったり,決済エラーになったりして支払いが完了しなければ滞納とみなされます。
1回でも滞納すれば該当する信用情報に記録されることになりますが,1度でブラックリスト扱いになることはありません。
その後,きちんと期日に支払っていれば強制解除されることはなく,記録された情報も浄化されていきます。
しかし,複数回に渡り滞納を繰り返していたり,数カ月間未払い状態だったりすると契約を解除され,要注意人物として各ブラックリストに掲載されます。
普段使いするクレジットカードで携帯電話料金を支払っている場合は請求を見逃しやすくなりますので,早めに銀行口座へ入金するようにしてください。
MNP転出
MNP転出を頻繁に行うと,不審な行為とみなされてブラックリストに記録されることがあります。
そもそもMNP転出とは携帯電話番号を変更することなく他社回線に乗り換えられる制度のことなのですが,この制度が悪用されるケースが相次いでいます。
格安SIM事業者ではMNP転出を利用して新規契約したい方に向けて,キャッシュバックや利用料金割引などのキャンペーンを実施することがあります。
純粋に他社への乗り換えを検討している方にとっては決め手となるキャンペーンなのですが,申込者の中には利益獲得目当てのユーザーがいるのです。
キャッシュバックや還元を行うということは携帯電話会社側が損失を出しているということなので,乱用されたら逆効果です。
そのため,複数回MNP転出を行った履歴のある人物に対しては情報が記録されている可能性があります。
キャンペーン目当てでなくても,短期間に何度も手続きを行うことで悪質な利用者と判断される場合がありますので,乗り換え時期には十分注意するようにしてください。
短期解約
格安SIMでは短期解約を行うことで,ブラックリスト入りするケースが多くなっています。
格安SIMは大手キャリアと異なり契約期間の縛りが緩く,最低1・2ヶ月で解約できる事業者やプランもあります。
しかし,あまりにも短期間で契約を解除するとサービスの利用意思がないとみなされ,要注意人物としてマークされることになります。
ただ,これまでの利用実績に応じて判断されるため,以前にどれくらいの期間契約していたか,大手キャリアでの契約はあるかなどの情報によってブラックリストへの記録が決まります。
1回の短期解約でブラックリスト入りするわけではありませんが,他社での利用状況も加味した上で最終判断がなされますので,過去の契約内容も関わってくるということを覚えておきましょう。
最新端末が購入できる格安SIM事業者では再契約の際に厳しく審査されることがありますので,不用意に契約・解約を繰り返さないようにして,最低でも1年ほどは利用するように心がけてください。
お得に利用できる格安SIM3選
格安SIM事業者は30社以上あり,特徴を掴むだけでも一苦労です。
そこで今回は割引を実施している格安SIMサービスを3つご紹介します。
利用料金が少しでも安くなれば頻繁な乗り換えや料金の滞納も少なくなると思いますので,参考にしてくださいね。
LINEモバイル: SNSフリー
LINEモバイルでは全プランに標準でLINEの通信量をカットするサービスが付随しています。
最近ではLINEの利用者が圧倒的に多くメールや電話よりも利用頻度が高いため,このようなサービスは重宝します。
データ容量を使い切って通信速度制限の対象になったとしても,LINEアプリは速度制限対象外になります。
また,TwitterやInstagramのデータ通信までもがカウントされなくなる「SNSフリー」,LINE MUSICやSpotifyなどの音楽配信サービスをカウントフリーにしてくれる「SNS音楽データフリー」オプションも用意されています。
これらのオプションをうまく活用すれば,基本データ容量が3GB程度で済むケースも多くありますので,LINE系サービスをよく利用する方におすすめです。
mineo: マルチキャリア対応
mineoはau,docomo,Softbankのトリプルキャリアに対応した格安SIMサービスです。
ユーザーファーストを掲げて運営しており,不満に感じたことやサービスの利用しづらい点を伝えることで早急に改善してくれることがあります。
そして,毎月実際に計測した通信速度を考察とともにまとめて掲載して,mineo利用者と意見を交換する場も設けています。
他にも頻繁に回線の増強を行ったり,回線が混み合う時間帯に利用者がより快適に利用できるよう通信を最適化したりするなど,積極的な取り組みを行っています。
mineoはオプションサービスが豊富に用意されているのも魅力で,通信や通話に関するベーシックなものから割引価格で利用できる音楽・動画配信プログラムの提供まで幅広く取り扱っています。
オプションによって利用したいサービスを細かく決められるため,自分にピッタリ合ったオリジナルプランを作りたい方におすすめです。
BIGLOBEモバイル: エンタメ楽しみ放題?
BIGLOBEモバイルではエンターテイメントを楽しむのに必要不可欠なアプリが使い放題の「エンタメ・フリーオプション」なるサービスを展開しています。
音声通話付きSIMを契約した場合は月額480円,データ専用SIMを契約した場合は月額980円を支払うことで利用できるようになります。
エンタメ・フリーオプションは特定のアプリの通信量がカウントされなくなるサービスで,下記のようなサービスに対応しています。
- 動画配信
YouTube,ABEMA,U-NEXT,YouTube Kids - 音楽・ラジオ配信
Google Play Music,YouTube Music,Apple Music,Spotify,AWA,Amazon Music,LINE MUSIC,dヒッツ,RecMusic,楽天ミュージック
radiko,らじる★らじる - 電子書籍配信
dマガジン,dブック,楽天マガジン,楽天Kobo
YouTube Kidsにも対応しているため,小さなお子さんがいるご家庭でも通信量を気にすることなく利用できます。
また,主要な音楽配信サービスも対象であることから通勤・通学で毎日利用する方にもおすすめです。
ただ,一部エンタメ・フリーオプションの対象外となる機能もありますので,利用前には適用条件を確認するようにしてください。
自分に最適な格安SIMを発見しよう
今回は格安SIMのブラックリストとは何か,理由とともにお伝えしてきました。
一度ブラックリストに記録されてしまうとクリーンな状態に戻すことは困難ですので,契約・解約,乗り換えの際は気をつけるようにしてください。
また,端末の購入を目的として契約する場合でも最低1年ほどは利用するようにしてください。
格安SIMはたくさんのプロバイダーが取り扱っていますので,自分に最適な事業者やプランを見つけることが重要です。
自分自身に合った格安SIMサービスを利用することが,ブラックリストから遠ざかる第一歩になるのです。
今回は以上です。