AndroidスマホやタブレットはSDカードが使える? 正しいSDカードの選び方も解説

突然ですが,皆さんはAndroidスマートフォンやタブレットを使ったことはあるでしょうか。

日本でのiPhoneシェア率は尋常でないため,iPhone,iPadしか使わないという方も多いと思います。

iPhone信者の方はAndroidについて一切興味がないことが大半ですが,実はAndroidだと便利なことがあるんです。

それが,Androidではデータ容量を拡張できるという点です。

そこで今回は,AndroidスマートフォンやタブレットでSDカードは使えるのか,どのようなSDカードを選ぶべきかお伝えします。

SDカードとは

SDカードは日常的に使われており,全く存在自体を知らないという方は少ないかもしれません。

そんなSDカードの価格はどんどん下がってきていて,誰でも気軽に購入できるようになりました。

主にはデジタルカメラやビデオカメラに用いられることが多い印象ですが,PC間のデータ移行などでも利用されるケースがあります。

SDカードは2001年にパナソニック,サンディスク,東芝の3社によって作られました。

発売当時は保存できるデータ容量が非常に少なく,とても高価な商品でしたが,次第に大容量のSDカードが作られるようになり,今では1TBの保存が可能な製品も販売されています。

本体サイズ

SDカードには2種類のサイズがあり,通常サイズのSDカードがSD,通常サイズよりも小さなSDカードがMicroSDと呼ばれています。

MicroSDカードは変換アダプタを使用することで通常サイズのSDカードとして取り扱うことができます。

現在では,SDカードもMicroSDカードもほぼ同じ価格で購入できるため,利用用途にあわせて購入すれば問題ありません。

データ容量

SDカードには,様々な種類のデータ容量が用意されています。

以前までは500MBや1GBといった容量が普通でしたが,最近では32GBや64GBなどを生産するメーカーが多く,少ない容量の製品を購入するよりも安くなっています。

また,映像撮影を行う方は128GBや256GBといった大容量のSDカードを使用していることが多いです。

さらに,4Kや8K映像を撮影する場合は,512GBや1TBといった超大容量サイズの製品を使用しているケースもあります。

ただ,SDカードは静電気や磁気に弱いため,物理的な衝撃を加えていなくても保存していたデータが読み込めなくなることが時々あります。

したがって,とにかく大きい容量の製品を買うというよりかは,使用したい機器に対応した適切な容量の製品をご購入いただくことをおすすめします。

転送速度

SDカードは,製品によって最大転送速度が決まっています。

まず,SDカードにはスピードクラスという転送速度の段階があり,クラスは2,4,6,10の4段階設定になっています。

現在販売されているSDカードほとんどはクラス10で,クラス10以外を購入すると使い物になりませんので,必ずクラス10の製品を購入するようにしてください。

他にも,UHSスピードクラスという基準があり,1と3の2種類があります。

このUHSスピードクラスはエントリークラスのSDカードであれば1で,高価なSDカードの場合は3となっています。

Android端末でSDは使えるのか

それでは,AndroidスマートフォンやタブレットでSDカードを使用することはできるのでしょうか。

答えは,YESです。

現在発売されているAndroid端末のほとんどでSDカードの使用が可能になっており,内蔵容量の他にSDカードでデータ容量を拡張できます。

では,Android端末でSDカードを使いたい場合,どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

使えるのは,MicroSDカードのみ

Androidスマートフォンやタブレットは端末自体が小型であるため,MicroSDカードのみ使用できるようになっています。

SDカードの挿入口はSIMカードスロットと併用しているケースが多く見られます。

大抵の端末ではSIMカードとMicroSDカードの構成となっており,それぞれを1枚ずつ入れることが可能です。

私自身,Android端末を複数所有していますが,通常サイズのSDカードが利用できる端末というのは聞いたことがありませんので,くれぐれもMicroSD カードを購入するようにしてくださいね。

最大容量が異なる

Android端末では,上限となるSDカードのデータ容量が決まっています。

例えば,128GBまで,512GBまで,など…

最大容量は端末によって異なりますが,この最大容量よりも大きなSDカードを挿入すると,認識しなかったり,不具合が生じたりします。

また,SDカードの規格はデータ容量によって数段階に分かれており,下位互換はありますが,上位互換はありません。

そのため,最大容量よりも少ない容量のSDカードを購入するのは問題ありませんが,最大容量を超えた大容量のSDカードを購入しても使えませんので注意してください。

すべての端末で使えるわけではない

先程,AndroidスマートフォンやタブレットでSDカードが使用できると申し上げましたが,すべての端末で使えるわけではありません。

あくまで,Androidシステムが外部ストレージをサポートしているということであり,SDカードスロットが用意されていなければ使用することはできません。

Google製のPixelシリーズやSHARP製のAQUOSシリーズなどはSDカード非対応なので,注意が必要です。

SDカードを非対応にする理由は色々ありますが,防塵・防滴仕様にするためや,重量を軽くするためなどが挙げられます。

SDカード非対応の端末は購入時にデータ容量が選べるようになっていますので,余裕を持って利用できるものを選ぶようにしてくださいね。

デュアルSIM対応モデルは要注意

最近,Android端末ではデュアルSIMに対応したスマートフォンやタブレットが販売されています。

デュアルSIM対応端末は物理SIMカードを2枚挿入することができるようになっており,2つの電話番号で同時待ち受けしたり,通信障害時に回避したりする目的で利用されます。

ただ,デュアルSIM対応端末のSIMカードスロットは2枚目のSIMカード部分がSDカードと兼用になっているケースが多く,SIMカードを2枚挿入するとSDカードが入れられません。

SIMカードとSDカードを1枚ずつにするという手もありますが,それならデュアルSIM対応端末の魅力が台無しになってしまいます。

現時点でデュアルSIM機能を利用している方は,自分の端末でSIMカードとSDカードが兼用仕様になっていないか確認してください。

iPhoneやiPadは使えるのか

残念ながら,iOS製品でSDカードを取り扱うことはできません。

理由としては,外部ストレージを容認してしまうと端末側のセキュリティレベルが大きく低下してしまい,安全に利用できなくなるためだと考えられます。

ただ,最新iPad端末では充電端子がLightningからType-Cに変わりましたので,Type-Cに対応しているSDカードリーダーがあれば読み込みが可能です。

どうしてもiOS製品で外部ストレージを利用したい場合は,最新iPadを活用するようにしてください。

SDカードに保存できるコンテンツには制限がある

Androidスマートフォンやタブレット端末ではSDカードが利用できるとお伝えしましたが,全データをSDカードに移行できるわけではありません。

Androidが登場して間もない時は何でもSDカードに移行できたイメージがありましたが,現在はアプリやシステムデータの一部はSDカードに移行できないようになっています。

Android端末をゴニョゴニョ操作してSDカードを内部ストレージとして認識させればほとんどのデータを移動できるようになりますが,初心者の方はゴニョゴニョしない方が良いと思います。

なお,通常の写真や映像データはSDカードへ移動させることが可能ですのでご安心ください。

今回は,Android端末でSDカードを利用できるのかというテーマでお送りしてきました。

結果,Android端末でも利用できるものと利用できないものがあり,端末内の全データをSDカードへ移行することはできないことが分かりました。

SDカードを使用することで,圧迫していた内蔵容量を瞬時に開放できますので,ぜひお試しいただければと思います。

また,SDカードご購入時にはSDカードの種類や容量,転送速度に注意するようにしてくださいね。