ウサギさん
今回はこのような疑問にお答えします。
先日,docomoが発表してMVNO潰しとも言われている新料金プランに続き,超お得な新プランが日本通信SIMからリリースされました。
そこで今回は,日本通信SIMの新プランについて,概要と特徴を分かりやすくまとめてお伝えします。
目次
日本通信SIMとは
日本通信SIMは株式会社日本通信が運営する格安SIMサービスです。
旧ウィルコムの回線領域を買い取るところから事業が始まり,現在ではドコモ回線を取り扱うMVNO事業者となっています。
サービスは個人・法人のどちらにも提供しており,グループ会社にはb-mobileがあります。
合理的カケホプランとWスマートプランの2種類を展開していて,どちらも基本容量は3GBです。
最新端末の動作確認もきちんと行い,契約者が安心して使えるようになっています。
日本通信SIMが発表した新プラン「SSD」
先日,NTT docomoが新料金プラン「ahamo」を発表しました。
ahamoはこれまでの大手キャリアでは考えられない低価格・大容量を実現し,話題となっています。
そんな流れもあり,日本通信SIMではドコモ対抗プランと銘打ち,新プラン「SSD」を発表しました。
ahamoに匹敵するプランだけあってサービス内容はかなり酷似しており,どちらを利用したいと思うかは人それぞれ判断が分かれそうです。
docomoの新料金プラン「ahamo」とは? サービスの概要と注意点を徹底解説!データ容量
SSDプランでは毎月16GBまでのデータ通信が利用できます。
自宅にWi-Fi環境がある方は余ってしまうぐらいの大容量で,普段からモバイル回線のみを利用している方にも十分すぎるぐらいです。
また,ドコモの新料金プランに対抗するため,ahamoの提供が始まる2021年03月からデータ容量の増量を行い,20GBまで利用できるようになります。
基本容量を超過すると1GB単位で自動的にチャージされ,最大30GBまで課金されます。
公式サイトには「チャージする手間を省きながら、使い過ぎを防止することができます」との記載があり,ユーザー自身でデータ容量の上限を設定できます。
料金
SSDプランの料金は1,980円で,大手キャリアによくある複雑な割引・契約条件は一切ありません。
基本データ容量を超過して利用した場合は1GBあたり250円の支払いが必要となります。
通話料金は70分まで無料で利用でき,70分以上は10円/30秒の通話料金が適用されます。
加えて,格安SIMにありがちな専用の通話アプリを使用することなく,標準の電話アプリで上記の通話料金を適用できます。
サービス開始日
サービス開始は2020年12月10日です。
ドコモ新料金プラン「ahamo」は来年3月の開始時期まで待たなければなりませんが,日本通信SIMなら2020年中にスタートするので,今存在しないプランを待つ必要はありません。
また,料金面でもサービス面でもahamoより優れており,試さない手はありません。
日本通信SIMでは既に“合理的”なプランを提供していますが,今回の新プラン登場によってさらに合理的に利用できる環境が整うのではないでしょうか。
新プランの特徴
日本通信SIMが発表した新プランにはいくつかの特徴があります。
今回はその中でも特におさえておきたい3点をご説明します。
毎月70分までの国内通話が無料
日本通信SIMの新プランでは毎月70分まで国内通話が無料になります。
70分以上の通話を行った場合は,30秒につき10円の通話料金が適用されますが,それでも通常の格安SIMと比べると,半額に抑えられています。
ahamoでは5分以内の通話が何回でも無料ですが,正直5分以内で済むような内容はLINEやSMSで済ます方が多いのではないでしょうか。
荷物の再配達依頼ぐらいなら5分以内で済むかもしれませんが,友人や家族と話す時はせめて10分は必要だと思います。毎回電話をかける度に通話時間を気にするのも面倒ですし…
そう考えると,日本通信SIMが提供する70分まで無料の定額通話サービスはよくできていて,普段はあまり電話をしない方でも数回であれば無料で通話できることになります。
格安SIMの中では無料で長時間の通話ができるところはありませんので,興味のある方はぜひお試しください。
月額料金が圧倒的に安い
ここまできて当たり前のことなのですが,今回の新プラン「SSD」は利用料金が超安いんです。
これまでの格安SIMは10GB以下で利用するとお得なことが多かった反面,大容量プランはあまり割安感がなかった印象です。
しかし,本プランの登場で大容量でも低価格で提供できることが証明されました。
実際にどれくらいお得に利用できるのか,下記の表で確認してみましょう。
サブブランドの立ち位置にいるUQ mobileやY!モバイルと比べると,半額以下になっていることが分かります。
また,ahamoと比較しても1,000円安く利用できるため,大容量プランを利用したい方は必見です。
ただ,サービス開始直後は利用者の急増が見込まれ,それに耐えうる回線を提供できるかが肝となります。
万が一,既存プランの契約者までもがスピード低下の影響を受けるようであれば,運営体制に問題があると言わざるを得ません。
今話題になっている #日本通信 の回線速度(実測値)です
ご確認ください pic.twitter.com/w14cf4RnVh— しょーへー (@shexxays) December 4, 2020
このように現在は比較的安定した通信速度が維持できているようですが,サービス開始後にサービスレベルが低下しないか心配です。
メイン回線でSSDプランの利用を検討されている方は,数ヶ月間様子を見てから契約するのが無難でしょう。
通話もデータも原価ベースでの仕入れ
日本通信SIMは通話料金とデータ容量がセットになった,これまでありそうでなかった新プランを打ち出しました。
その背景には仕入れ価格の見直し徹底があったのです。来春から引き下げられるデータ通信接続料を見越してデータ容量の増量にも踏み切ったようです。
日本通信が提供する16GBという容量は,総務省が示すデータ使用量分布によれば85%のユーザーをカバーできるようで,多くの利用者に満足してもらえる容量だとか。
例外的にさらなる大容量化を求める方はいますが,通常利用の範囲内であれば16GBもあれば十分事足りるのではないでしょうか。
格安SIMでもさらに安く利用できる時代が到来?
今回は格安SIMサービスを提供する日本通信SIMが打ち出した新プラン「SSD」について解説しました。
docomoが「ahamo」を発表してから,明らかにモバイル回線事業の風向きが変わりました。
これまでは大手キャリアが高価格・高品質なサービスを提供する一方,格安SIMは低価格・オプションの豊富さで差別化を図ってきました。
しかし,大手キャリアが大容量の低価格プランを打ち出したことで格安SIMの強みが半減し,新たな特徴や利点を模索する動きが見られます。
その中で最初に日本通信SIMが大容量のドコモ対抗プランへ舵を切った形となりました。
このような状況になれば他のMVNO事業者も何かしらのアクションを起こさなければならないため,今後数ヶ月~半年ほどでモバイル回線市場は大きな転機を迎えることになりそうです。
良い方向か悪い方向かどちらに転ぶかはまだ分かりませんが,今後の格安SIMに期待したいと私は思います。
今回は以上です。