格安SIMに潜むデメリットとは 契約前に注意したい7点を解説する

最近はテレワークが導入された会社も多く,インターネットの利用時間も以前より増えたのではないでしょうか。

近年インターネットの需要が高まっていますが,新型コロナウイルス感染症によってさらになくてはならないものになりました。

そんなインターネットは普段私たちが使っているスマートフォンでも利用しており,格安SIMの波が到来しています。

そこで今回は,格安SIMの特徴と契約する際に気をつけなければならない点をお伝えします。

格安SIMの特徴

格安SIMは大手キャリア(au,docomo,Softbank)とは異なるメリットがあります。

ここでは格安SIMの特徴的な部分についてご説明します。

料金が安い

格安SIMの最大の特徴は料金が安いところです。

大手キャリアでは1ヶ月に8,000円近く支払っている方が多いですが,格安SIMに切り替えると月2,000~3,000円で済みます。

しかしなぜ,大手キャリアと格安SIMの間に料金差が生まれているのでしょうか。

理由は,格安SIMでは独自網の回線を整備していないからなのです。

格安SIMは各大手キャリアから回線を借りて運用しており,回線の定期的なメンテナンスや管理をする必要がありません。

また,実店舗が少なく,契約がネット上で完結するため,大幅に人件費を削減できます。

広告についても大手キャリアほど力を入れていないことから,様々な面でコストカットを実現して,結果的に利用料金が安くなっています。

多くのプロバイダーから選べる

格安SIMは多くのプロバイダーがあります。

大手キャリアであれば,au・docomo・Softbankの3社だけですが,格安SIMで10社以上のプロバイダーが取り扱っています。

プロバイダーごとにプラン内容も異なることから,自分にピッタリのプランと出会えます。

データ容量の種類が豊富に展開されているところもあれば,サービスが充実しているところもあり,プロバイダーによって力を入れている部分が異なります。

いくつかのプロバイダーのウェブページをご覧いただくことで,各プロバイダーの特色を感じていただけるのではないでしょうか

契約期間に縛りがない

格安SIMでは最低利用期間が設けられていないことがほとんどです。

大手キャリアで契約した場合は2年や3年など,利用期間が定められています。

その利用期間内に解約すると違約金が必要になり,キャリア側は絶対に損をしない仕組みになっています。

一方,格安SIMはユーザーファーストであり,たとえ1ヶ月で解約したとしても違約金がかからないところも多くあります。

契約前には,自身が申し込みたいプロバイダーで最低利用期間が設定されているかどうか確認するようにしましょう。

電話番号を引き継げる

仕事やプライベートで使用している携帯電話番号を変えたくなくて,他社に移れないと思っている方はおられませんか。

格安SIMでも大手キャリアと同じ音声通話を利用することができます。

今現在大手キャリアで契約している方でもMNP転出という手続きを行うことで,同じ携帯電話番号のまま格安SIMに移行できます。

今ご利用の電話番号と同じ番号を使用したい場合は,必ず解約前に大手キャリアでMNP転出手続きを行うようにしてください。

格安SIMのデメリット

格安SIMには,先程ご紹介したようにメリットが多くあります。

しかし,契約前には知っておかなければならない点もあるのです。

知らずに契約してしまうと,後で後悔することになりますのでご注意ください。

通信速度が遅く,不安定

通信速度は,大手キャリアと比較すると遅いです。

特に昼間や通勤時間帯などは利用者が急増する影響で,通信速度が大幅に低下します。

場合によっては,動画視聴ができないほどに速度が落ち込むことがありますので注意が必要です。

皆様の中で通信速度が最重要事項なのであれば,格安SIMでの契約は止めたほうが良いかもしれません。

通話料金が割高

格安SIMでは通話料金が割高なため,不用意に料金が高くなる電話番号へはかけないようにしましょう。

例えば,ナビダイヤルや他社携帯電話番号宛など,通話料金が高くなりがちな電話はいくつかあります。

大手キャリアのように通話料金は定額制ではありませんが,オプションとして定額通話サービスを提供しているプロバイダーもあります。

音声通話が多い場合は,契約したいプロバイダーで音声通話の定額制に対応しているかどうかもチェックしておきましょう。

サポートを受けにくい

格安SIMを運営しているプロバイダーは,実店舗がないことも珍しくありません。

そのため,大手キャリアでキャリアショップを利用することが多い方は要注意です。

格安SIMでは実店舗があっても販売専用店舗で,契約後のサポートは行ってくれないことがあります。

その代わり,格安SIMでは電話やチャット,メールで相談できる窓口が用意されており,そこに連絡することで手厚いサポートを受けることができます。

もし,サポート内容に不安があったら,契約前にサポートセンターへ連絡し確認してみることをおすすめします。

購入できるスマホが限られている

格安SIMは,大手キャリアのように最新スマートフォンをすぐに契約することは難しいです。

なぜなら,大手キャリアのように最新のスマートフォンがすぐに発売されるわけではないからです。

iPhoneであれば1~2年後に型落ちモデルを販売することはありますが,最新モデルを発売日と同時に販売することはありません。

Anndroid端末の中には新しいものもありますが,スペックが低かったり,OSがカスタマイズされていたりと使い勝手が悪いことも少なくありません。

そのため,スマートフォンはできるだけSIMフリー版を購入し,格安SIMではSIMカードのみを選択されることをおすすめします。

キャリアメールに非対応

大手キャリアでは,キャリアメールなるプロバイダー側が独自に用意したメールシステムを利用できるサービスがあります。

しかし,格安SIMではプロバイダーによってはキャリアメールが利用できない場合があります。

キャリアメールについてもオプション扱いになっているところがあり,標準で利用できるサービスではありません。

キャリアメールが提供されているプロバイダーでも,スマートフォンでは利用しづらかったり,逆にPCでは利用できない仕様だったりとなかなか不便なことも多くあります。

格安SIMを利用する場合はGmailなどのフリーメールアドレスに登録することで,PCでもスマートフォンでも簡単に利用できるようになりますので,ぜひ試してくださいね。

ネットワーク設定は自分で行う

大手キャリアで契約すると,スマートフォン本体にSIMカードを挿入するだけで認識され,利用できるようになります。

初期設定でうまくできない箇所があってもキャリアショップに持ち込めば,ある程度の設定は行ってくれます。

しかし,格安SIMでは基本的にSIMカードを挿入しただけではインターネットは利用できません。

スマートフォンにはAPN設定というモバイルネットワークを設定するための項目があり,手動設定で行うことにより利用できるようになります。

iPhoneの場合は,初期設定完了後からのみAPN設定が可能ですので,初期設定途中のアクティベーション作業はWi-Fi環境がなければできません。

格安SIM契約時には,必ずWi-Fi環境を用意した上で設定を行うようにしてください。

LINEのID検索が使えない

近年,若者だけでなく年配の方まで利用しているLINEですが,ID検索機能というものが存在します。

ID検索機能は大手キャリアのウェブサイトで認証する必要があるため,大手キャリアでない格安SIMのカードでは認証できません。

なぜこの認証が必要なのかというと,LINE側で利用者の年齢を確認する必要があるからなのです。

この年齢認証がなぜ,大手キャリアのウェブサイト限定なのかは疑問ですが…

しかし,大手キャリアで契約時に年齢認証を行っていれば,格安SIMに切り替えてもID検索がそのまま利用できる可能性がありますので,現在契約中の方は解約前に年齢認証を試されることをおすすめします。

安さをとるか,安心安全をとるか

今回は,格安SIMを契約する前に注意しておくべきポイントという話題でお伝えしてきましたがいかがでしたか。

格安SIMには,数多くのメリットがありますが,残念ながらデメリットも意外と多く存在します。

デメリットを良く捉えるか悪く捉えるかは皆さん次第ですが,料金体系だけで格安SIMを選択すると後々後悔することになりかねませんので,お気をつけください。

また,サポートについては大手キャリアの方が受けやすいかもしれませんが,格安SIMでも良質なサポートが提供されています。

必ずしも格安SIMのサポート体制や質が悪いわけではありませんので,誤解なさらないようにしてくださいね。

最後に,当記事を通して皆様のインターネットライフが少しでもより良いものになれば,これ以上に嬉しいことはありません。